ステージ1

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ガンショップの店構えがしっかりと見えたときだった。 俺は不自然な気配があることに気が付いた。 動物なのか、人なのか。 そんな区別は俺には出来ないが、何かが居る、くらいの察知はできた。 これまでの旅の中で、人と出会うことは一切無かった。 人であるなら、それは喜ばしい限りだ。 動物であるとしたら、小動物や、草食で気性の大人しい鹿などの部類なら歓迎だ。 今日の飯にしてしまおう。 だが、熊なら最悪だ。 あいにく、熊を仕留められるだけのハイパワーな銃は持っていない。 急所を撃つにしても、残り少ない弾薬では心許ないし、何より接近されたら万事休すだ。 とは言え、せっかく目的が果たせるのに、この気配の正体が何かを確認する前に下がる様な真似はしたくない。 ここは、気配を殺して慎重に近づき、正体を確認することにした。 一歩、一歩と確実に近づいていくとともに、嫌な汗が体中から滲み出る。 あらかじめ正体が判っていれば、こんな緊張感を味わう事は無い。 アニメや漫画の主人公なら、人や動物の区別が気配で判るらしいが、その能力を俺にもわけて欲しいと、こういう時は強く思う。 (・・・無害なものであってくれよ~・・・) そう思いながら、更に近づいていった。
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