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きっと今回も途中で癇癪を起こしたに違いない。それで、こういうのが得意なせせこましい奴に任せてしまえてと資料ごと投げたのだろう。
尾上さんは、俺がどんなに嫌がろうと最終的に首を突っ込むと踏んでいたのだ。
どうも手のひらの上で踊らされてる感が強いが、躍りをご所望というのなら、ああ、全然構わねぇよ。踊ってやらぁ。
さて。と、言ったところでちょいと気合いを入れていこう。
こういう結界をどうにかこうにかする方法は何通りかある。
さっき言った通り、根気強く当たりを探して歩き回る。もしくは結界の要となっている物を破壊する。――まぁ、どちらも現実的ではない。どこにあるか解らないものを探し出すほどの時間はない。少なくとも今は。
あとは範田勇次郎とこの場所を知ってる者に案内させる。もしくは入っていいと許可を出させる。残念ながらこれも今は無理だ。・・・・・・尾上さんがこの方法を選択しなくて本当に良かった。これをやられていたら周囲は阿鼻叫喚の地獄と化していただろうことは容易に想像出来る。
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