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俺は気がつくと彼女の唇にキスをしていた。
「いいでしょ、行っても。」
「だめ。」
「響のバーテン姿、格好良いのに。」
「どうしても見たいなら家でやってあげる。だから店にはきちゃ駄目。」
「ケチ。」
「俺は他の男にはじめを口説かせたりしたくないの。」
「大丈夫、くどかれたって最近のあたしは簡単に落ちたりしないから。」
「そーいう問題じゃないでしょ!」
うれしはずかしのデートのはずなのに、メインの話題はこればっかり。
俺達はこの不毛なやり取りを家に帰ってベッドに入るまでつづけ、さらにベッドから出た後にも続けた。
俺は少々ガックリとしながら、それでも彼女に付き合った。
だって、それほど俺は彼女にまいっているんだ。
でも正直言うと、俺はこんな話題はやめたかったんだけどね!(←ここが子供)
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