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「いらっしゃいませ。」
外は寒かったのだろうか。
響はすぐにドアまで近づくと、お客としてきてくれたはじめのコートを受け取った。
「雪降ってる。」
彼女はいつものぶっきらぼうな言い方で、俺に外の様子を教えてくれた。
それなりに流行っている店内に、今日はだから人が少ないのだろう。
「そうですか、道理で冷えますね。」
俺はそう余所行きの言葉で喋ると、一礼をした。
はじめはスカートについた雪をはらうと、俺に向かって催促をした。
「ホットカルーア飲みたい。」
「かしこまりました。」
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