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「失礼いたします。」
俺はそういってその場を離れた。
もうその場にいるときっと相手の男を殴って「俺の女だ!」と叫んでしまいそうだった。
嫉妬深い俺は、まだまだ俺よりも年上の彼女を掌で遊ばせることなんて出来ない。
後ろでは、男の話に適当に相槌を打つはじめの声が聞こえてきた。
閉店まで後20分ほどだけど、俺はその間が耐えられそうに無かった。
「ここはもうすぐ閉店なんだ。いいお店を知ってるんだけれど、そっちで飲みなおさないかい?」
はじめと男の方に神経を集中させているから、そんな言葉もすぐに耳に入り込んできた。
やっぱり誘われている。
俺はたまらずにはじめのほうを見た。
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