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「でも…?」
「俺はずっと萌花が好きだった。だからキスされて嬉しかった。」
ドキンッ――!!
耳元でりっちゃんの素直な気持ちを優しく囁かれて、心臓がはねあがった。
りっちゃんが私を好き!?こんな言い方ずるい…。気持ちが抑えられない。
「私も…りっちゃんのこと、す…き…。」
言っちゃった。
「もう1回言って?」
りっちゃんは甘い声で囁きながら、私の顔を横に向けて、そっと甘いキスを落とした。
「んっ…。りっちゃんのこと好き…」
私がもう一度、今度はりっちゃんの顔を見つめて言うと、
「その言葉、ずっと待ってた。」
照れた様に、はにかんで笑って、また甘いキスで口を塞がれる。
そっと唇が離れて見つめあって二人で同時に微笑んだ。
意地悪だけど優しい、私の好きなりっちゃん。
5年間の空白を埋めるように、手を繋いで同じ布団に横になる。
明日の朝も、明後日の朝もきっとこうやって、
大好きな人の顔を見て起きるんだろうな。
両親が帰ってくるまで1年。
カフェも恋もりっちゃんと一緒ならきっと大丈夫。
そう思いながら、りっちゃんに寄り添うと、りっちゃんから、ほのかにStrawberryの香りがした。
END
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