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「……ユウ、学校行かなくていいの?」
沈黙を破ったのは、ソラのほうだった。
「ああ、今日はもう休もうかな。母さんも許してくれると思うし」
「そっか……」
ちらりとソラのほうを見ると、ソラも目線を下に落としていたけど、口元が笑っている。
……ああ、そっか。
彼が今日私服なのは、ずっと学校を休んでいるからだったんだな。
「……あのさ、奈津のことなんだけど。ソラをいじめている奴が、今度は奈津をいじめているのか?」
「うん。僕も目の前でいじめの現場を見たわけじゃないし、ちゃんと西尾さんに聞いたわけじゃないけど……そうだと思う」
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