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「かず、単刀直入に聞くが……この二人をいじめている理由を教えてくれ」
「やっぱり……そのことか」
かずはそう言いながら、ソラに冷たい視線を送った。
ソラはかずが部屋に入ってきてからずっとうつむいている。
「なぜそのことを勇太くんが聞いてくるの? 奈津のことならともかく……美空くんのことまで聞いてくるなんて」
「それは、ソ……敬は俺の大事な友達だからだよ。友達と妹が傷ついているのを黙って見過ごすわけにはいかないだろ? それで、どうなんだよかず。お前が敬のいじめの主犯で、それを奈津に責められたから奈津までいじめてんだろ? 何でだよ、理由を言えよ」
「……勇太くんまで、幼馴染の僕よりも美空くんのことを信じるんだね。ショックだな。僕は美空くんのことをいじめてなんかいない」
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