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クリスマスIn異世界Ver
夜
大きなベッドが一つ置かれている部屋。
ベッドには大小二つの膨らみ。
その一つ、小さい方の膨らみへと近づく、ゆっくりと、足音を立てないよう、慎重に慎重に………。
枕元へ立ち自らの懐へと手を差し入れる。
暫く探り、目的の物を見つけた。
再度、静かに取り出──
「で、テメェは死ぬ覚悟できてんだろうな?」
──せなかった。
声と共に、ギラリと窓から差し込む光を反射するナイフが、首へ押しあてられる。
暗い部屋の中、彼の黒い瞳と目が合い、思わず息を呑む。
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