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そして同時に、苦笑を噛み殺す。
さすがに、転生者の感覚には誤魔化せないか。
あの女神は何とも厄介な力を彼に与えたものだ。
だが、それにしても────
────何で食器用ナイフ?
「ちっと……いや、かなり切れ味も威力も不満はあるが……仕方ねぇ。
手持ちのモンじゃあファナを起こしちまうからな」
彼の言葉を聞いて思い出す。
確かに彼の持つ武器はどれも生半可な物ではない。
そして、それらを易々と振り回す彼の力も、だ。
武器などなくても彼は十分すぎるほどの脅威だ。
だが、こんなことで諦めるような私ではない。
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