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「ちぇ、もうちょい反応してくれてもいいのになぁー…」 来た道を一人で戻りながら俺は思わずそうぼそりと愚痴をこぼした。 現在絶賛片思い中な俺。 しかも相手はノンケでこっちの事は完全に眼中にないとかいう、かなり不毛な恋だったりする。 いや、眼中にないって言っても無視されたり嫌悪されてるわけじゃないんだよ。 …ただ、なんて言うのかなぁ。例えるなら幼稚園児が先生に結婚してって言って先生は適当にいいよ、なんて返事を返す、そんな感じ。 もっと本気でぶつかったりしたらあの人の事だから多分もっと真面目なお返事を返してもらえるとは思うんだけど…。 それで今の関係が壊れんのが怖いんだよね、俺。 俺がバカ言って、じゃれついて、それを呆れた顔をしながらもちゃんと反応を返してくれる。それだけでも十分嬉しい。 人の顔を見れば眉を寄せ、顰めっ面をしてきた大人や他の奴らとは違ったあの人と、今日も会話できてるんだなって。 だから変に手を入れてそれができなくなったらと思うと。 …できないんだよなぁ。 「あ~…欲求不満~……ヤりてぇ、喧嘩してぇ…。」 これじゃあせっかくセフレ切って喧嘩も止めたのに、意味ないなぁなんて思ったり。 でもあの人以外にそういうのしたくないとか、迷惑かけたくないからって…俺、自分で言うのもなんだけど超健気じゃね? 「でも、あんま後悔はしてないんだよなぁ。これも惚れた弱みってやつ?…違うか。」 ああ、本当に俺へたれてんなぁ!と思いながらクツクツ笑い声をたてて階段に足をかける。  
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