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一通り話し終えると辰川君はにわかには信じがたいとでもいいたげな顔をしながらぶっきらぼうに涼谷君に礼を言い、気怠げに体を起こすとふらつきながら自室へと帰ると言い出した。 「まだ安静にしてないと…!」 「あ゛?こんな人多いとこでゆっくり寝られるかっての。うぜぇんだよ、だいたいなんでこんな人集まってんだ」 「それは…あ!辰川君!」 「ちょっ、ああもう篠ちゃんはもう…!」 保健医の制止も虚しく出て行こうとする辰川君の背中を追って慌てて走っていく涼谷君。 そしてバタンと扉が閉まり、残された私たちは暫く呆然とするしかできなかった。  
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