「アンパン」マン

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ここは町外れのアンパン工場。工場からはいつも出来立ての香りがします。 この工場を訪れる人は皆、吐き気、嘔吐、意識混濁の症状を起こします。 そう ここのアンパン工場はアンパンはアンパンでも、そっち系のアンパン(つまりシンナー)であったのです。 それも大変良質の高純度のトルエンなのでした。 (高純度トルエンは特に濃度が高いものです。末期の人向け) ここの工場長は、その名も「シャブおじさん」そちらの業界では知らない人はいない程の有名な売人であります。 シャブおじさんが若かった頃はは沢山アンパンをサバき続けていたのですが、年老いた今は町の外れで丹念にアンパンを作り老後をゆっくり過ごしているのでした。 シャブおじさんにはスケのバタ子さんとバタ子さんの犬チーズがいます。 チーズは元々バタ子さんのバター犬でしたがいつも奉仕し続けるうちにチーズ臭くなり今の名前がつきました。 (スケ、チーズ犬の意味が分からなくともこちらからは言えない) そして忘れてならないのが我等がヒーロー「アンパンマン」です。 アンパンマンはどんな奴かと言うと、(自称)日々、空を飛びながら町をパトロールしお腹をすかしている子がいたら、頭のアンパンを分けてあげる空前絶後の天下無双のスーパーヒーローだそうですが、 実際は頭にシンナーが入ったビニール袋を被って随分困った格好をし、町中をぶらぶらほっつき歩き、何か悩み事を抱えている子供を見つけ、その心の隙につけこみ薬物乱用への道へ引きずり込む腐れ外道なのでした。
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