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春とは保育園の頃から一緒だった。
て、言っても同級生の半分が同じ保育園だから、クラスの半分くらいは皆そうなんだけど。
保育園での記憶はあんまりない。
だって、物覚えが良い方ではないから。
でも、保育園では年中、年長と同じクラス。
小学校では、二年生から五年間同じクラスだったから、十和田春海の名前は流石に覚えているし、そこそこ仲も良かったと思う。
少なくとも私はそう思っていた。
だって、一番良く話す男子は春だったから。
でも、違ったんだね。
春はいなくなるまで私に何も言わなかった。
後から聞いた話によると、仲の良かった友達の何人かには話していたらしい。
その中に私が入ってなかったのは寂しいと思ったけれど、それは私の気持ちであって、春が同じとは限らない。
だから、裏切られたと思うのは筋違い。
て、わかっていても、その頃の自分はまだまだ子供で、そんな事を思えるような柔軟さはまるでなくて。
『十和田春海』の名前は私の嫌いな人リストの上位に記された。
勿論、脳内のだから誰にも秘密なんだけどね。
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