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キーンコーンカーンコーン
学校のチャイムが聞こえた。時計を見ると8時40分だった。
「クロエ予玲鳴ったよ、そろそろ行こうよ」
「はいよー」
このアパートは本当に便利だ学校の目の前にあるので予玲、つまりHR5分前に出れば間に合うのだ。
教室に着くと愛美はわざとらしく
「はーぎりぎりセーフ」
なんてことを伸びながら言っていた。俺も便乗して大きく伸びる。
その瞬間後頭部にルーズリーフを丸めた球が当たった。
振り向くと長身の女子がにやにやしながらこっちを見ていた、無視しようとしたのだが目が合ってしまい
「なんだよ俺が伸びてたら変か?」
「いや夫婦そろってやってると面白いからつい」
「薫・・・」
沖野 薫(おきの かおる)今年で3年目になる悪友で生徒会長様である。
そんな説明をしてる間ずっと愛美は伸びていた。
キーンコーンカーンコーン
本玲が鳴り響くそれから数秒で担任の佐藤 キクエ(さとう きくえ)先生が慌てて入ってきた。
「みなさんおはようございます。遅れました。朝の連絡は特にありません。今日も頑張ってくださいね。では沖野さん号令をお願いします」
と、どこにでもあるようなHRは不自然なほど早く終わった。
「きりーつ きおつけー れー」
薫が適当に号令をかけると
「今日の先生なんか変じゃなかった?」
「うん。」「なんか動揺してる感じがする」「うん。」
などとクラスメイトらが会話を始めた。
「あっすいません玄野くんと北条さんは面談室まで来てください。1時間目の先生には話してあります。」
「はーい」
愛美は軽く返事をして疑問符を浮かべっている俺の腕を引っ張り拉致って行った。
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