prolog。

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無理やり?殴る?最低? 無理やりだなんてしていない、むしろ逆に無理やり連れて行かされたんだ。 殴る?そんなこと一回もしていない。 最低?なんで俺に責任が?あいつが責任とるって、言ってたのに……? 母がなんの話をしているのかわからなかった。わかりたくなかった。母は俺が昨日、どれだけ悪事をしたかを話している……どれもこれも俺はやっていない事ばかり……。 「……誰に聞いたの?」 確認したかった、神城は嫌いだが嘘はつく奴じゃない。しかも責任を持つと言っていた、だからこの質問。期待していた、切望していた。あってほしいと、最高とはいわずとも、マシな答えを。 だが、答えは最悪だった。 「誰?誰ですって?あんた……いい加減にしなさいよ!神城君に決まってるじゃない!!」 母はヒステリックに、本当の気持ちを、本音を俺に怒声を介して吐き出す。 嘘……だ。 なんで、どうして……お母さん……なんで? 裏切られたという言葉しか頭に浮かばない、この状況に、ただただ絶望した。周りの人間が全員俺を信じてはくれないだろうなという事実を悟り、ただただ絶望した。 すぐに自分じゃない、昨日の学校での出来事をすべて……全部話した。 だが、信じては貰えなかった。なぜ?答えは簡単、神城の方が圧倒的に信用されていたのだったからだ。ほんと、笑える。一蹴されたよ、信用されない自分が虚しい。 自分の息子より愛らしいと吐く位には、俺は信用されていないのだろう。 この事は保護者全員に伝えられて、子供にも伝えられているだろう。 子供にも絶対的な信頼を勝ち得ている神城。 退院してからどんな数ヶ月を過ごすかは、分かりやすいほどの生活だった。
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