02 あたしのお隣さん

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こいついきなりたこさん口にするなんて…どんな教育受けてんの!? それに真辺も力のいれすぎでけっこう痛い。 口の中に頬が食い込んでいる感じだ。 痛い…痛いんですけど、 真辺は手を話さないまま口を開いた。 「お前俺の少し前にいんだから嫌でも見えんだよ。勘違いすんなバーカ」 今の発言はムカついた。 だからあたしも仕返しをした。真辺のたこさん口は見たことのない間抜け顔だった。 「……ぷっ」 笑いを堪えられなかった。 「おい、何笑ってんだ」 ますます真辺の手に力が入った。 「いひゃいいひゃい!」 端からみたらすごい光景だろう。 お互いの頬をたこさん口にしあってんだから。 数分後、先生が来て急いで止められた。 おかげで頬は痛いし赤いし伸びたし…まぁ、あいつもあたしと同じことになってるから、おあいこだ。 気分が最悪な時に更なる最悪がやってきた。 最初の席替えが…真辺。 神様、何故あたしにこんなことするんですか? イジメ?神様だからってイジメないでよ………。 隣からすごく怒っている視線を感じるが知るか。 すると、トントンと後ろから肩を叩かれて振り向くと茶髪のボブの可愛い女の子。 わ、可愛い…! 「あ、えと…何?」 ボブの女の子は恥ずかしそうに口を開いた。 「わたしと、その…友達になりません?」 え?そんなの…そんなの… 「OKに決まってるよ!」 初の女友達が出来ました。
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