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――― ―― ― 「花純?箸が動いてねーぞ、食欲ないのか?」 「あ、いや、考え事してただけなので」 「それならいいけど……げ、今日の当番は原田さんか?この味噌、塩辛ぇよ……こりゃ箸が止まるのも無理はねーな」 「ちょっと失礼ですよ、そんなこと言わないの。原田さんだって一生懸命作ってるんですから」 本日、沖田さんとの見回りも終了し、ただいま藤堂さんとお食事中。 一仕事終えたあとの飯は美味いな、と言いながらガツガツとした彼の食べっぷりがおかしくて、私は思わず笑みがこぼれる。 さっきまで味噌が塩辛いだの何だの言っていたとは思えないほどだ。 不思議と、藤堂さんと一緒に居るだけで元気が出てくるというか、疲れがとぶというか…… 屯所内を案内してもらったときもそうだけど、何だかんだで藤堂さんにはけっこう助けられているんだなぁ、と実感した私なのであった。 藤堂さんは、そんなことを考えながら視線を送っている私のことを不思議そうに見てきたが 「花純も早く食べろよ。これ食い終わったら、一緒に道場で稽古しようぜ、な!」 と、再び私に笑みを見せてきてくれた。 強引なところもあるのだが、それもまた彼の良いところなんだろうな。私も早く彼……彼らみたいに、真の通った隊士になりたいな。
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