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「よ、小日向ちゃん」 「原田さん、斉藤さん、おはようございます」 原田さんは白い歯を見せてニカッと笑い、斉藤さんはぺこりと頭を下げて挨拶をしてくれた。 「朝飯うまかったぜ!晩飯は何?今日は夜の見回りがないから手伝うぞ」 「原田……世間話をしている場合ではないだろ……」 「っと、いけねぇ!!急いでるんだった」 「何かあったんですか?」 「道場破りだ……」 「道場破り?」 「ああ、派手な格好をした浪人が、手合わせしたいって怒鳴り込んできやがった。江戸の試衛館にいたときはよくあったものだが……京に来て新撰組になってからは初めてだぜ」 へぇ……道場破り、か。何やら穏やかではないのは確かだ。
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