38人が本棚に入れています
本棚に追加
軽いため息を吐いてから、二階を見る。
そこに美夜がやって来る。
「神無さん、多分美羽は一生懸命やったと思うよ」
「わかってるよ」
まぁ、ジャガイモとニンジンを買ってこれただけでよしとしても言いか。
今度は息に甘い考えを乗せて吐き出す。
「神無さん、何なら私がもう一度行きましょうか?」
「いや、いいよ」
もちろん、カレー粉が無いのだからカレーは無理だ。
でも美羽のことだからどっかで紙を見てるとき、風にでも流されたんだろう。
その時見たのでカレーと推測したのであれば。
「野菜炒めなら作れるか」
台所に立ち、鶏肉、ニンジン、ジャガイモを適度な大きさに切っていく。
それを炒めたものに、刻んだ唐辛子を突っ込む。
「上手そうじゃん?」
フライパンに広がる野菜炒めを見て、そう呟く。
最初のコメントを投稿しよう!