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「お楽しみのところすいませんね~」
夕御飯の支度を終えた雪が、満面の笑みに怒りを乗せて神無さんの頭を鷲掴む。
「ゆ、雪?」
「早く、ご飯食べましょ」
「あ、あぁ! そうだよな、冷めちゃうもんな!」
焦る神無さんは私と美夜姉の拘束からスルリと抜けてしまう。
「美夜と美羽も早く食べるよ」
雪の言葉に、はーい と声を重ねる。
梨狐ちゃんや梨狼ちゃんはすでに椅子に座って、食べるのを待っている。
待たせては悪いと、私たちも早く椅子に座る。
「赤井神無、もう腹が……」
「わかってるよ、梨狼。 じゃあいただきます」
ここにいる計6人が同じ言葉を一斉に発し、箸で今日の夕食、野菜炒めをつついていく。
「う~ん、美味しぃ!」
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