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いきなりの壁にぶち当たりながらもなんとかデパートに着けた。
「とりあえず、色んな人に聞いていくとしよう」
と、デパートの中に入っていき、まず向かったのは魚屋だった。
なぜだろう、体が勝手に。
私が元々猫で、擬人化したから本能的なものなのか……
「ううむ、恐ろしき本能」
と顎に手を付けてみる。
目の前に並ぶはありとあらゆる魚、魚、魚!
「ま、マグロ……」
特に目に入ったのはルビーが如く光輝く赤色の身。
でも、これを買ったら残金が悲惨なことになってしまう!
と、なんとかストッパーを掛けるものの、それを踏み倒してくれるのが魚屋のおじさんだった。
「お嬢ちゃん、マグロほしいのかい? よし、可愛いいお嬢ちゃんのために大特価の半額でどうだ!」
「買います!」
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