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「ま、まぁ、半額だし大丈夫。 そう私は得したのだから神無さんも許してくれるはず!」
なんて、根拠の欠片もないことを言う。
こんどこそ、八百屋さんの方に行こう。
「すいませーん」
八百屋に来てみたはいいけど、店員が誰もいなくて困ったものだ。
「居ないなら、後に回した方がいいよね」
次はなにかと考えながら、ちょっとばかりぶらぶらする。
そんなときに私を誘惑する匂いと音が私を刺激する。
それはじゃがいもが衣を羽織って、揚げられていく香りだかい匂いと、ぱちぱちと踊る油の音。
「はわぁ~」
うっとりとしてしまう。
とても美味しいそうで涎が垂れてしまいそう。
でも、ここで買うわけには!
ものすごい勢いで顔を左右に振る……が、
「ただいまコロッケ一個40円となっております」
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