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「まだ梨狐と梨狼はこっちに詳しくないから、家で待機な。 秋さんから電話あったら俺たちに知らせてくれ」
「わかった」
皆、それぞれに支度する。
まだ暑さ残る夏とはいえ、夜は冷え込むため、俺は長袖に茶色の上着を羽織り、ジーパンを履く。
「じゃあ、俺は人通りの多い商店街を」
「なら私は、繁華街に行くわ」
「じゃあ私は、裏路地にでもいきますかな」
「……えっと、えっとね」
俺、雪、美夜はそれぞれに行くところを行ったが、美羽だけは決まらず、悩んでいる。
「お前は好きなとこ探してろ」
「イ、イエッサー!」
綺麗な敬礼を決める美羽だが、美夜が「行こ」と玄関を開けたために侵入してきた冷え込んだ空気に身震いする。
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