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「ちょっ、くすぐったい」
二人に両頬を舐められる。
舌のザラッとした感触に体を捩る。
アルコールで理性とんでんじゃねえのか? 猫のときの本能でてんじゃねえか!
「美夜ちゃんたちは大胆ね。
雪ちゃんも雪ちゃんでなかなかの飲みっぷりね」
母親は息子のピンチも酒のおかずにして、ソファーで寛いでいるからまたムカつく。
雪は、紅葉さんと親父と飲み比べをしている。
雪って酒豪だったのか。 でも明日は雪が一番ばてるな、こりゃ。
「神無さん、美味しぃ」
「いだっ!」
ついに美羽が歯をたて始めた。
俺のかわいい頬ちゃんに何をしてくれるんだ!
「――たぁ! ……はぁはぁ」
力を名一杯に入れると、今度は二人の体が、俺から離れた。
「こうなったら自棄(やけ)だ!」
母親から一生瓶を取り上げて、その口から酒を体に流し込む。
あぁ、頭がくらくらしてきた……皆さん、お休みなさい…………
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