親出現!? 裏切り者!? ツンデレ覚醒!?

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「はぁ」とため息を吐いてから、雪が俺を引っ張り出す。 連れてこられたのは洗面所。 綺麗に整頓されたそこでなんともピリピリとした空気が漂う。 なんだか、いつもの雪と雰囲気が違う…… すこしばかりの不安な気持ちの現れか、髪の隙間から雪を伺う。 「ねぇ、神無」 「なんだ?」 「私って神無にとってなんなの?」 ――前にも似たようなことを聞かれたな。 にしても、いきなりどうしたんだ? 「そりゃ、彼女だよ」 「でも! ……神無は私のことを好きじゃないんでしょ」 「……――」 『好きだよ』その言葉は俺が言うには無責任で言えない言葉だ。 瑠宇ちゃんの父、西条真から俺は、人への愛をその形で受けられないと宣告された。
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