お仕事!? 文化祭!? デビュー!?

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※※※ 「ただいま、帰ったぞー」 家中に響き渡るように言ったんだが、誰も返してくれないや。 右手はすでにパンパン。 理由は簡単だ。 田宮先輩たちとの買い物の品がずっしりとはいったビニール袋を持ってきたからだ。 少し先輩方がもって帰ってくれたのがせめてもの救いだな。 「あれ、梨狐と梨狼は?」 「……」 「おーい瑠宇ちゃーん!」 リビングに入り、あった人影は白衣だけをまとった瑠宇ちゃんなのだが、ぼぉっとしてる。 「……ん、あぁ神無様お帰りですか?」 「そうだけど、大丈夫か?」 「なにがです?」 「ぼぉっとしてたから」 「そうですね。 でも大丈夫です」 天使のような笑顔だが、なにか隠してるみたいようにも思える。 「なぁ、梨狼たちは?」 「もう寝ましたけど?」 「そぉ、か」 まだ九時だぞ。
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