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「赤井神無(アカイ カンナ)! この美味そうな黄金の物体はなんだ!?」
「黄金の物体じゃなくて、天ぷらだ!」
俺をフルネームで呼ぶは狼の擬人化、梨狼である。
座りながら、こちらを見る梨狼の横では、梨狐も耳をピーンと立て、大きい尻尾を揺らしている。
「じゃあご飯よそるから、茶碗貸して」
天ぷらの皿を置いた後、美夜が着席してから、みんなの茶碗にご飯を乗せていく。
「よし、じゃあいただきます」
号令をかけると、俺と雪を除く四人はものすごいスピードで箸を動かした。
「猫神美夜、これは私のだ!」
「これは、私が先に目をつけてたもん」
などと、美夜と梨狼が天ぷらの取り合いをする。
いっぱいあるんだから、他のをとればいいのに。
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