真実

4/7
前へ
/71ページ
次へ
ぶつぶつ言いながら 家に向かう。 「な、なにが兄妹よ…… まず家も違…… あっ、離婚したのね…… 頭のいいこの私が 頭が回らない!」 寒いせいか、体が震えて 声まで震える。 「り~んかちゃん♪」 「気やすく触らないで!」 「あれ?やっぱり混乱しちゃう?? 俺も最初はそうだったけど受けとめないといけないと知ってる。」 「……そんなことどうでもいい。母親はどこ?」 「母親はどこかって? ふふ。父親探しは 俺が包丁を突き付けるくらいの勇気があったから。 君も頼らないで探してみな」 「なっ!なによ!」 「ただ、言えるのは…… まだ生きてる。見守ってくれてる。俺たちは自らの手で母親が誰かを突き止めた。」 「でもあんたたちは、二人でじゃない!!はんででしょ」 「おれは、父がいることを後から知ったから。 いや、母も。 全ては雨宮からだよ。 受けとめられ無くてさ。 一人ずつで探した。 居たんだよ。 母は泣いてなかった。」 「意味分かんな!」 今どこにいるかなんか分からない。 ましてや、違う県にいるかもしれないのに、 知ってても教えてくれない。 まず何で私が巻き込まれたの? 神様は私に何を与えたの?
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加