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ある日、代々木上原にて――
「千代ー!千代田ー!」
「多摩…」
手を振りながら小田急多摩が駆けてくる
「やっと見つけた」
「一体何なの、もう少し静かにしない?」
「ちょっと付き合って!」
いきなり腕をとられ引っ張られる
「ちょ…どこ行くんだよ…!」
―数分後―
「何でゲーセン」
「いいからいいから」
強引につれてこられた千代田と、多摩は原宿のゲーセンにいた
多摩はどんどん奥の方に突き進んでいく
たどり着いたそこは
「一緒に撮ろうよ」
「却下」
女性の方が多い、プリクラのフロアにたどりついた千代田は眉をひそめる
「小田原には頼めないし、一人は嫌だし」
「だからって」
「俺払うからさ!」
―さらに十数分後―
「もう絶対やらない」
「レアなのゲットできたからいいや」
「それどうするつもりなの」
「小田原と江ノ島に見せる」
「うっわー…」
千代田は速攻でプリクラをポケットにしまう
「多摩は帰るの?」
「うん、千代は?」
「代々木上原で待機」
「ロマンスカーの時は小田原が来るからね」
「了解」
ちょうど来た唐木田行きの電車に乗る
たいした時間も空けずに電車はすぐに代々木上原に到着する
「じゃーね、千代」
軽く手を振って降りる
千代田はベンチに座るとポケットからプリクラを取り出す
「アホ面しちゃって」
いつもの仏頂面違って表情豊かな多摩といつもと変わらない千代田が写っている
「ガキだなーほんと」
小さく笑うとプリクラを折らないようにポケットにしまう
ベンチから勢いよく立ち上がると、小田原と合流するために後方車両方面へと向かった――
end
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