千夏

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  私達はばあちゃんの店の前で地面にチョークで落書きをしていた。 「ねえ、そこのボク。」 と、車に乗った30歳くらいの男が呼んだ。 「はい?」 私はよく男の子に間違えられたので返事をした。 「ちょっとこっち来てくれないかな?」 私は道を渡って車の助手席側に立った。後から千夏と弟も付いてきた。 その男は 「ちょっとオジサン困っててね。」 と地図を見せた。 「ここに行きたいんだけど、この辺分からなくて。」 「私地図読めない。」 「あ、女の子?近くで見ると可愛いね。」 私が黙ってると男は私と千夏を見比べている。  
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