千夏

8/10
前へ
/26ページ
次へ
  千夏とはそれからもいつものように遊んで、特に変わった事は無かった。 でもある日、夜中に電話が鳴った。 千夏のお母さんだった。 「K、あんた今日何時まで千夏ちゃんと一緒だった?」 「今日は塾だったから遊んでないよ~」 寝ぼけ眼を擦りながら私は答えた。 「千夏ちゃん、まだ帰ってないらしいよ?」 大人達が警察や、近場を探すと騒いでいる。 たぶん…千夏はあのオジサンと一緒だ。 「ばあちゃん!ばあちゃん!」 「うるさい!黙ってなさい!」 「ばあちゃん聞いて!前の変な車!千夏あのオジサンと遊んでた!」 「え?!」 そして私は車のナンバーもオジサンの顔も覚えていた。  
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加