初めての死

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  ある日ばあちゃんちに呼ばれて行った。 当時2歳。 ひいばあちゃんが、箱に入ってた。 ひいばあちゃんは何を喋っているのか解らなかったけど、いつも頭を撫でてくれた。 「おおきいばぁば、ねんね?」 「ばぁばはお星様になったの。」 「ここにいるよ?おおきいばぁば?あたまなでて?」 周りでグスグスと涙ぐむ人達。 私はおおきいばぁばに触った。 「おおきいばぁば、つめたいね。はやくおきて、おにわにでよう。おそとあったかいんだよー?」 「Kちゃん、あっちで遊ぼうね。」 知らないおばちゃんに抱かれ、奥の部屋に連れて行かれた。 他の従兄弟達が遊んでる。 私は、ソコから離れて、おおきいばぁばの部屋に行った。 お布団があったので入ったらおおきいばぁばの匂いがした。 なんとなく、なんとなくだけど、もう頭を撫でてくれないんだろうな、と思った。 みんな泣いていたから。 それが、最初のお別れ。  
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