EPISODE:01 邂逅

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鉄生はそう言ってバットをつき出した。 「ハハハ、漫画みたいな展開だなぁ笑」 「うるせぇ!!逃げんのか!?」 「逃げないさ…。俺は昔から逃げるのが性に合ってねぇんだよ。」 かくして、大橋と鉄生の勝負は始まった。 場所は変わって河原の広場。 「勝負は1打席、三振か凡打なら俺の勝ち、ヒットかホームランならアンタの勝ちだ!」 「ほーい」 (なんなんだ…この大橋とかいうやつ…。 何考えてんのか全く読めねぇ…) (さーて、まずは球を見るか…) 初球を鉄生は投げた。 ビシュッ!ドンッ! ボールは橋げたに当たってコロコロと転がった。 (130kmに届くかどうかか… だかこの球は…) 2球目を鉄生は投げる。 カキィーン! ボールは左側の土手にライナーで直撃した。 (…まじかよ ファールだったけどあんだけ差し込んだのに…) (さーてそろそろ本気だすか…) 大橋は本気モードに入った。 キ---ン (!! こいつ…) 2人のいる空間だけ明らかに空気が違う。 鉄生は渾身の一球を投げた。 「おおおオおぉおぉぉぉ!」 空間を切り裂くように、ボールはストライクへと向かっていった… カキィーーーーン!! ボールは川を越えて対岸まで弾き飛ばされた。 推定飛距離150mは飛んだだろう。 ……ハハ、こんなに野球を楽しんだの久しぶりだな… ………東京、か…。
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