誘う女・遥子

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ラブホテルの部屋に入ったあとは、お決まりのパターンだ。 男は最初のうちこそ私の酔いや体調を心配していたが、それも形だけ。 「大丈夫か?」 「こうしてると楽よ」 私はベッドの中で横になり休んでいた。 「吐きたかったら吐いてもいいよ」 「ううん、それは大丈夫」 その言葉を聞いた途端、男は私にキスしてきた。 そして私が無抵抗だとわかると、男はどんどん大胆になって自分の思うまま振る舞い、そして果てた。 これで何人目だろう――。 私はいつまでこんなことを続けるのだろう――。 男が果てる瞬間、私は薄目を開けて部屋の天井を眺めながら、そんなことを思っていた。 「良くなかった?」
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