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「…薔ってさ…私のことどう思ってるの?」
今の私にはその言葉しか思いうかばなかった。
薔はあまりにも唐突すぎて戸惑ってしまう。
「…え…いきなり何…?」
汗をタオルで拭く動作を止め、私と向き合う。
「…今でも私のこと好きなの?」
「…好きだよ…」
薔は目を一瞬歪ませた。その時私は分かってしまった…もう好きじゃないということを
「私以外の彼女がいても?」
「…何を根拠に…?」
私は胸が締め付けられるように苦しくなった。
「…もう…別れようよ…?」
やっと言えた。
ずっと言いたかった事。
これで苦しい思い、悲しい思いしないで済むはず…。
私はその言葉を最後にグラウンドをあとにしようと走った。
が、右手を掴まれ後ろに引き戻された。
それは、薔に抱き締められている形になり私はどうすればいいのが戸惑った。
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