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{細川さーん。}
{あゆみー。}
声が聞こえた。
[ん?]
{やっと起きたしー。}
[えっ?どうゆうこと?]
{どーゆうことって…もう放課後だし。}
[放課後?転入生は?]
{転入生?歩、大丈夫?ねぼけてるんじゃない?}
[えっ…?]
{もしかして、夢見てたんじゃない?転入生なんて今日、来なかったよ。}
[そっかぁ…夢かぁ…怖かったぁ…]
{でも明日、来るみたいなこと先生言ってたよ。名前は確か…}
[細川歩?]
{そう!ってかなんで知ってるの?}
[えっ?テキトーに言ってみただけ。]
{ふぅ~ん。まぁいいや。じゃ、帰ろっか。}
[うん。]
翌日―。
私の仮友達が言っていた転入生が来た。
怜那、なんかイヤな予感がする。
自己紹介―
「細川歩といいます。どうぞ仲良くして下さい。」
あの時と一緒だ。
あの時と…
また…ちがう…
あの夢は予言だったんだ。
ガタン。
あっ…きっと夢の続きだ。
地獄―。
もちろん、もう一人の歩もいた。
「さぁ…復讐だ…さぁ…復讐だ…」
もう一人の歩の目が怖くなってきた。
なんなの…
いきなり視界が真っ暗になった。
[えっ…]
自分の声が聞こえない。
なんで…?
イヤな予感…
誰かが近寄って来る…
きっともう一人の歩ちゃんだ。
何かを持ってる。
ドッペルゲンガー
自分と同じ人を見たら死ぬ。
私は走り出した。
真っ暗でなにも見えない。
捕まった。
首に紐のような物が巻きつけられる。
手にも…足にも…
縛られた…
ここから何が始まるの…
刃物を持っている…
何をするのかだいたいわかる…
どうせ…刺殺するんでしょ…
わかってるよ…
心の中で叫んだ。
うぁ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
自分が自分に殺されるなんて…
復讐?
何の復讐だよ💢💢
まさか…
思い出してしまった…
あの時の出来事を…
絶対…もう一人の自分を殺してやる!
いつか…
いつか…
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