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その言葉に、大樹を大好きな瑠里ちゃんと大槻君も便乗する。
「そうですよー!! ねえ、紗智さん?」
「そうだね。もし時間に余裕があるなら、一緒に飲もう? 琴も寝ちゃったし。」
私がそう言うと、大樹は優しく微笑みかけてくれた。
「じゃあ……少しだけ。」
「うん。明日の仕事に支障のない程度にね?」
「……お前に言われたくない。」
その言葉は、飲みすぎで二日酔いとなり、仕事に支障を与えていた私の姿を、何度も見てきた大樹からの洗礼だった。
だから何も言い返さずに、大人しく引き下がることにした。
思いがけず大樹の参加で、失態を晒したくない瑠里ちゃんは猫かぶり気味。
そして何だかんだ言いながら、大槻君の傍を離れない。
そんな中で、大きく溜息を吐いたのは月島君だった。
「ていうか、俺だけピンじゃないですか。」
ピンというのは要するに、他の4人はパートナー同士だというのに、自分だけ相手がいないということ。
「今頃気付いたんですかー?」
「全く気付かなかったって。くそっ……俺にも、超可愛くてセクシーで、悩殺ボディーでスレンダーな彼女が現れたらいいのに!!」
瑠里ちゃんの言葉に、お酒の入った月島君は懇願するように訴え始める。
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