愛すべき愉快な仲間たち

7/11
前へ
/435ページ
次へ
. 「弟子にしてください。」 「えっ……!?」 突然の真剣な申し出に、かなり戸惑っている様子の大樹は、目線で私に助けを求めてきた。 けれどもお酒の入っていた私は、からかうように窘める。 「折角なんだし、弟子にしてあげたら?」 「……。」 私の言葉に、大樹は困ったように微笑み続けるだけだった。 それから3時間もすると、誰一人としてアルコールに強くない私たちは、見事に酔い潰れてしまった。 最後まで素面で居続けたのは、ザルの大樹だけ。 泥酔しきった私たちを、まるで世話役のように介護をし始めていた。 普段は使っていない残りの一部屋に、3人分の寝場所を用意して全員を連れて行く。 「紗智、歩ける?」 「うん。」 「じゃあ……下村さんのこと、運んであげて?」 そう言いながら、月島君を肩で担ぎながら部屋へと連れて行く。 同じように私も覚束ない足取りながら、瑠里ちゃんを部屋まで運んだ。 ちなみに、お酒に弱い大槻君は1時間前にダウンして、今では既に夢の中だ。 .
/435ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14374人が本棚に入れています
本棚に追加