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「……待たない。さっきの続き、しようか?」
あっという間にソファーの上に押し倒してしまった紗智は、またも瞳を潤ませていた。
そして彼女は小さく頷くのを確認して、俺は目の前の水色のワンピースのボタンを指先で外した。
白くて透き通った肌に、綺麗なうなじ。
引き締まった腰に、俺の手のひらで収まるくらいの、小振りだけれど綺麗な形をした胸。
全てが愛しくて、全てが俺だけのものであって欲しいと願い、彼女を力強く抱きしめる。
すっかりスイッチの入りきった紗智は、恥ずかしさを越えて、顔を真っ赤にしながら俺の動きに応えてくれる。
それがまた凄く可愛くて、俺の腕の中で汗を大量に掻きながら、ぐったりと力を無くした姿に、またも愛しさが込み上げるくらいだ。
「……琴の様子、見てくるね?」
ソファーの上に抱き合うように寝転んでいた紗智が、そう言いながら起き上がって、手元にあった俺のシャツを被る。
「待って、俺も行く。」
シャツを奪われてしまったので上半身は裸のままズボンを穿いて、その姿を追った。
隣の部屋では俺らの甘い時間に気づくはずもない、無邪気な寝顔の琴羽がいた。
琴羽は、俺と紗智の大切な宝物だ。
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