ある日の午後、カフェにて

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ある日の午後、カフェにて

. 「アップルジュースと……キャラメルマキアートで。」 「!?」 最近カフェに来ると、大樹は『キャラメル』で始まる名前のドリンクを頼む。 どうやら最近のマイブームだそうで、休日には美味しいキャラメル系ドリンクの入れ方を研究していることもある。 「そんな糖分ばっかり摂ったら、糖尿病になるよ?」 「ならないって。紗智、大袈裟すぎ。」 そう言いながら大樹は、受け取ったドリンクをトレーに乗せて席まで運んでくれる。 ちょうど店に端のソファーの席が空いたので、そこに鞄を置いて、お腹を庇いながら座る。 「水、取ってこようか?」 「あ、うん。ありがとう。」 そして席を離れた大樹は何故か、すぐに振り返って私の元へと帰ってくる。 「どうかしたの?」 「……あのふたりって付き合っているの?」 「あのふたり?」 そう訊き返すと大樹は、少し離れた死角にある席を指差す。 体勢を変えて同じようにそこを凝視してみると、信じられない光景が目の中に飛び込んできた。 .
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