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「…」
テレビからは何の音もしない。
映像も映らない。
悪魔と出会って1週間後の今日、テレビを見ているのに、音も映像もない。
騙されたと勝が思ったその瞬間、ありえないほど汚く、嫌な音と映像が映し出された。
しかも、その真ん中にいる人影は、腕を刀か何かに変えて横たわっている人間を、躊躇いもなく切って、切り刻んでいる。
勝は吐きそうになった。
胃から胃酸が飛び出しそうになるのを、自力で喉辺りで止め飲み込んだ。
「ようこそ。Abnormal Fightersの皆さん。いや、今からなるからまだFightersではないか」
真ん中に映っている人影はカメラ目線で喋り、そのあとでまた笑い、何事もなかったかのように、横たわっている人間を切り刻みはじめた。
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