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彼は今、危機にさらされている。
別にチンピラどもに追われているわけでは無い。
そんなアニメみたいな出来事が存在するわけがない。
俺はとあるアニメの主人公の『上条○麻』とは違う。
“俺がそんなに不幸なわけがない”
じゃあなんだ、と?
チンピラに追われるようなことじゃないのに、どうしてそんなに「不幸だ」と叫びながら全力で走っているのか?
答えは簡単だ。
寝坊して、遅刻しそうになっているのだ。
しかも入学式にだ。
初っぱなから遅刻しては先生に睨まれる…
集合時間は7時45分。
そして現在7時42分。
俺の通うことになっている『喜多(きた)中学校』まで約1.2Km。
果たして間に合うだろうか?
しばらく走ってたら、前にも同じく遅刻阻止のために走っているやつがいた。
なんだ?俺の他にも遅刻しそうな輩いるのか?
っていうか、あの髪型。なんか見覚えある…
北海道生まれの同じ土地を愛した俳優「大泉 洋」みたいな髪型しているやつなんてあいつの他に思い付かない。
俺「光本拓哉じゃん?」
光本「うん?」
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