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俺「光本拓哉(ひかりもとたくや)じゃん?」
こいつは普通に『拓哉』を『たくや』って呼んでいいぜ?
光本「うん?」
名前呼ばれて反応した光本は俺のほうに振り向く。
口には食パンをくわえていた。食パンにはバターと苺ジャムをしっかりと塗ってあった。
遅刻の危機じゃなかったのか?なんでご丁寧に塗ってんだよ!
そして、左手には本を持っていた。
登校中、歩きながらというか、走りながら読む奴が現実にいるとは…
何読んでんだろ?辛うじて読み取れたタイトル名が
“俺○○がこんなに可愛いわけがない”
しかも最新巻じゃないか!?
まだ読んでない!!
読みたい✨
いや、この際どうでもいい。
そんなことより、挨拶だ。
俺「ひっさしぶり~」
本当に久しぶりなのだ。
2ヶ月ぶりとか、そういうレベルじゃない。
3年ぶりである。
何故なら、
光本「んな!お、お前が何故ここにいる!?(((;゜Д゜))」
俺「俺を死んだ奴みたいにみるな!」
光本「だ、だ、誰か~!悪霊が出てきた!除霊してくれェ」
俺は3年前に死んだのだ。
そして3年経った今、ようやく霊として形を保てるようになった。
だから光本とは3年ぶりなのだ。
俺「―――って!なんでやねん!生きとるわ!!」
光本「悪い…冗談だ。んなことより、なんでいるんだ?お前は小学4年のときに、転校して、おさらばした筈だろ?」
そう、これが3年振りの本当の理由。
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