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西洋系の人間。なら正しいのは『ごめんなさい』じゃないか。
「I'm sorry」
苦手とはいえ、いくらなんでもアイムソーリーが言えない高三はいないだろう。日本人はまず謝ることから覚えるのだから。
「ヒゲソーリー」
どうやら通じたらしい。とてつもなくおもしろくてそれはもう腹を抱えて転げ回りたくなるようなセンスのいいジョークが、親しみの持てる笑顔と一緒に返ってきた。
なんだジャパニーズもいける口か、などと適当に認識を改め、しかしそれ以上関わる気もなかったので、苦笑を置き去りに歩みを再開。
――しようとしたところで、男の大きな手に肩を掴まれ、振り向いたところで囁くように言われた。
「――咎人、見ーつけた」
流暢すぎる日本語だった。
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