告白‥

2/15
前へ
/415ページ
次へ
「ボスぅ~っ!! 助けて下さ~いっ!!」 平蔵はいかにも人相の悪い SP二人を 追い掛け回していた。 ジジイは実に楽しそうに 笑っていた。 コレが貴族の遊びか? ゲッスイなぁ~ 俺がピィーー!!っと 指笛を鳴らすと 平蔵は俺の所に戻って来た。 何で俺‥ こんなに懐かれてんの? 意味が解らん。 「社長‥都築様。 本当に有り難う御座いました」 柳沢夫妻は深々と頭を下げた。 「なぁ‥ジジイって‥ ホントに くたばりかけなのか?」 ど~みても まだまだ生きそ~だけど? 「そ~ですね(笑) 見えませんよね‥ 私達も‥久しぶりに 見ました。御父様の あんなに元気な姿‥ もしかしたら‥ まだまだ生きるかも 知れませんね(笑)」 お前ら夫婦の笑った顔も 初めて見たよ‥って 言い返しそうになった。 「誰が死にかけだってっ!!?」 ジジイの耳はイイみたいだが‥ 「死にかけとは言ってない。 くたばりかけだ‥」 「まだ死んでたまるかっ!!」 「だから‥くたばりかけだ。」 「どっちでもイイわっ!!! 花音ちゃんに会うまで くたばれるかっ!!」 「花音に会った瞬間 可愛い過ぎて ショック死すんなよ‥ 花音に衝撃映像見せんなよ。 それに後味が悪いからな。 トラウマとやらになったら 大変だ‥ 虎と馬だろ? いくら花音が可愛いからって 虎と馬って‥ ど~ゆ~事だよ?って話だ。」 何故か‥ みんなに笑われた‥ ウンウンと頷いていたのは‥ SPと‥平蔵だけだった。 「ヒィーーーっ!!!! 失礼しましたぁ~ また‥改めて御連絡 致しますので‥ヒィー‥」 このタコっ!! 何時まで笑ってんだよ‥ 泣くなよっ!! 「都築クン‥」 「KIYOでイイよ‥ジジイ。」 気持ち悪いんだよ‥今更。 「KIYO。 コレを花音ちゃんに‥」 ジジイは俺にロケット付きの ネックレスを手渡した。 そして‥ そのロケットの中には‥ 生まれたての花音を抱いた 一人の女が写った写真が 入っていた。 「皐月が‥ずっと 身につけていたそうだ‥」 「‥‥‥解った。 確かに‥預かった。」 俺は‥ その金色のネックレスを ギュッと握りしめ‥ 柳沢邸を後にした。 花音に‥ 告白するべく‥ 家路へと向かった。
/415ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13793人が本棚に入れています
本棚に追加