告白‥

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「お帰りなさい‥」 「真理‥大丈夫なのか?」 俺が帰ると 真理はちゃんと服を着て 出迎えてくれた。 「うん‥。熟睡したら 良くなった。それより‥ ど~だったの?」 花音は学校から帰って ユリアの家に 勉強しに行ったらしい。 「ん~?」 真理のオデコに額をあてると まだ少しあったかい気がした。 「やっぱ‥ ヒゲのオッサン呼んだ方が いいんじゃね? まだ熱あんだろ?」 「大丈夫だってっ!! それよりど~だったのよっ!!」 「ん~?ちゃんと 話してやるから‥ とりあえず横になれ。」 俺はジタバタ暴れる 真理を抱えて 寝室に連れて行った。 真理を出掛ける前と 同じ状態にして‥ 俺は堅苦しいスーツを脱いで 真理の横に滑り込んだ。 「何でこ~なるの?」 「ァア~? 話して欲し~んだろ~? つ~か‥真理‥ 湯たんぽみてぇだぞ‥」 真理のカラダは服を着てても あったかかった。 「KIYOの体温が低いのよ‥ い~から早く聞かせて‥」 この体制は諦めた様だ。 俺は真理を後ろから 包み込む状態で 真理に 柳沢邸での出来事を話した。 真理は口を挟む事なく 静かに聞いていた。 時々‥寝てる? と思ったけど‥ ちゃんと最後まで聞いていた。 「そぅ‥良かった‥」 真理は‥ そうつぶやくと‥ ビックリする事に‥ 深い眠りに 吸い込まれていった。 全然‥大丈夫じゃナイじゃん。 でも‥ 真理の顔は‥ ホントに幸せそうな顔だった‥ 聖母マリアって‥ こんなのかな? と‥思ってしまった。 そして‥ 俺は‥ あのネックレスの写真を 思い出した。 あの‥ 俺の知っている ゴキブリ女の顔では無く‥ 今の真理の様に‥ 幸せそうな顔だった‥ 俺は‥ いつの間にか‥ 真理に包み込まれる様にして 眠っていた。 とても‥ 心地が良く‥ まるで‥ 真理の‥ お腹の中にいる気分だった‥ 赤ん坊って‥ こんななんだろ~な‥ と‥初めてそう思った。
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