告白‥

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「まぁ~~~ イイからだぁ~♪ 我が息子ながら ホレちゃうわぁ~♪」 「‥‥‥‥」 何で こ~なったんだろなぁ‥ 「ジロジロ見んなよっ!!」 息子の風呂を覗く母親って‥ ど~なの‥? 「何よ今更‥ アラタがこ~んな ちっこい時から 知ってるんだから イイじゃない♪」 こ~んなちっこい時って‥ 母ちゃんは 親指と人差し指で ちっこい時を表した。 それどこのサイズだよ‥ 「イイわけね~だろがっ!!」 「ハイハイ‥ これが思春期ってヤツねぇ~ 反抗期ってヤツねぇ~ あ~んなに 可愛いかったのにぃ~ 母ちゃん淋しいわぁ~」 あ~んなに可愛いかった時 他の男に夢中だったのは どこの誰だよ‥ と‥ツッコミたくなったが やめた。 母ちゃんはブツブツ言いながら覗き見をやめて出て行った。 満島のおかげで‥ 母ちゃんは帰還した‥。 初めは‥ ぎこちなかったのだが‥ 母ちゃんは 持ち前の柔軟性で‥ すっかり 母ちゃんになっていた‥ 母ちゃんは 夜の仕事を辞め 近くの弁当屋で パートを始めた。 調理はからっきしダメだが‥ 接客においては抜群で‥ 初めてすぐに 看板おばちゃんに なってしまった‥ 本人は看板娘と 言っているが‥ それだけは譲れない。 確かに‥ 母ちゃんは‥若く見える。 38には見えない。 この間‥ たまたま帰りが一緒になり‥ 家まで歩いていると‥ 弁当屋の客に‥ “弟さん‥?”と‥ 言われた‥。 母ちゃんは飛び跳ねて 喜んでいたが‥ 俺は‥ ビミョーだった。 俺って‥ そんな老けて見えるの‥? も~すぐ中2だけど‥ だいたい高校生に見られる‥ 私服だと‥ ヘタをすれば大学生だ‥ クラスでも浮きまくってるし‥ 満島と歩いてたら 完全に誘拐犯なんじゃね? と思う事もある‥。 とにかく‥ 母ちゃんは 以前の母ちゃんとは違い 真面目に母ちゃんを やっていた。 とても楽しそうに‥ あ~んなに可愛いかった時を 取り戻す様に‥ 母ちゃんを許すとか‥ 許さないとか‥ 色々考えてみたけど‥ 俺の母ちゃんは‥ この人しかいなくて‥ 切っても切れないモノなんだ って事は‥ 解った気がする。 満島が‥ 教えてくれた気がする。 そして‥ 俺の中に‥ 引っかかったままの事。 俺の‥ 親父の事。 今日こそは‥ 聞いてみよう!と いつも思う事。 今日こそは‥ 聞けるだろうか‥
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