告白‥

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「忘れもしない‥ Alexと出逢ったのは‥ 母ちゃんが‥ 24歳になる少し前だった‥」 Alex‥? アレックス‥? 突然出てきた 外人の名前に驚いてしまった‥ 多分‥Alexが‥ 俺の親父なんだろうけど‥ 「奈由美は‥ 小学校に入る前で‥ まだ母ちゃんの母ちゃんが 生きてたから‥ おばあちゃんと一緒に 住んでたの。って言うか‥ 母ちゃんが離婚して‥ 実家に転がり込んだだけ なんだけど‥」 だろうな‥ 俺はばあちゃんの事は 覚えてないが 奈由美から聞いた事がある‥ ヘビースモーカーの 豪快ばあちゃんだったと‥ 「母ちゃんの働いてた店に Alexはバイトとして 入ってきたの。」 留学生か‥? 「Alexは母ちゃんの2つ下で‥ 大道芸人だったの。 でも‥それだけじゃ 食べてけないから クラブのボーイをしてて‥」 大道芸人って‥ ピエロみたいなヤツ‥? 火‥吹いたりするヤツ? 「母ちゃん‥ 一目惚れしちゃったの♪ Alexの瞳に‥ 吸い込まれる様な 綺麗な瞳だったわ‥ アラタ‥ あなたの目にそっくり‥」 母ちゃんは‥ ポーーっとした顔で 俺の目を見た‥ 「そ‥そんな見んなっ!!」 何で俺が熱くなんだよ‥ 気持ちワリィなっ‥ 「Alexもそ~やって すぐに真っ赤になってた‥」 Alexの野郎‥ 余計なモン俺に くれてんじゃね~よっ!! 「アラタは‥ Alexにそっくりよ‥ 目も‥髪も‥ 鼻も‥口も‥ 私の愛したあの人に そっくり‥」 って‥言われても‥ 何て返したらイイんだ? アリガトー‥? イヤイヤ‥何で 礼言わなきゃなんねーんだよ‥ 「アラタ‥ これだけは‥言っておくわ‥ あなたは‥ 私が愛した男の子どもよ‥ 私は‥Alexを愛してた‥ Alexの子‥あなたが出来たと 解った時‥ Alexはもう‥ 私の元には居なかったけど‥ 私は‥あなたを産む事しか 考えられなかった。 だって‥本当に‥ 嬉しかったんだもの‥ あなたは‥ 神様が私にくれた プレゼントだと思った。 Alexを失った私に‥ 神様があなたを残してくれた‥ アラタは‥ そうやって母ちゃんの所に 来てくれたの‥」 俺が‥ 神様のプレゼント‥? そんな事言われても‥ 何て言ったらいいか‥ でも‥ 心のモヤモヤが‥ 少しずつ晴れていく様だった。 悪い気持ちは‥ しなかった。 やっと‥ スタート地点を見つけた様な‥ やっと‥ 集合場所に辿り着いた様な‥ そんな‥ ホッとした気分だった‥。
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