宿命‥

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「ん‥?」 「ん~ん‥?」 KIYOと花音ちゃんが 同時に首を傾げた。 「な‥何っ? 何か変‥?」 二人はまた同時に 味噌汁を飲んだ。 「ん‥?」 「ん~ん‥?」 何っ?何なの? 朝っぱらから‥ また新しい遊び? 「真理‥これ‥ 味見した?」 「え‥?したけど‥」 私は味噌汁を飲んだ。 「何‥?いつもと違う?」 最強兄妹はブンブンと 首を縦に振った。 私はもう一度飲んでみた‥ やっぱり‥ いつもと 同じだと思うんだけど‥ 「真理リン‥ 舌も風邪ひいたんじゃない?」 舌も風邪ひくのか‥? 「そ~だな‥ 舌に移ったんだな‥風邪が‥ ヒゲのオッサンに‥」 「いいですっ! ヒゲのオッサンは呼ばなくて いいから‥」 何て説明すんのよ‥ 舌が風邪ひきました‥って 言うの? 言えるかっ! でも‥二人が言うんだから 味付けが違うのは 間違い無いんだろう。 やっぱり‥ 風邪で味覚が おかしくなってるのかも‥ KIYOが花音ちゃんに 告白をした日から‥ 時は流れて‥ 3月になって‥ 花音ちゃんは春休み。 私の体調は 未だ優れなかった。 熱が出たり‥ 寝込んだりする事は 無かったが‥ とにかく睡魔と‥ カラダがだるかった。 「真理リン♪ 洋服一緒に選んで♪」 「あ。うん。解った。」 「お兄ちゃんも~っ♪ お兄ちゃんも選んであげる~ 真理ぃ♪真理のも 選んであげるからね~♪」 最強兄妹はバタバタと 花音ちゃんの部屋に行った。 子供が2匹だ‥ そう‥ 今日は花音ちゃんが 柳沢家に行く日。 私達家族は3人で お呼ばれされていた。 私も着替えないと‥ 久しぶりのお出掛けだな‥ 私は朝食の後片付けをし まずは花音ちゃんの 部屋に入った。 「ヤダぁ~っ!! これはヤダぁ~っ!!」 「何でぇ~っ!!? ホラ見てみ?可愛い~っ!! ヒャァ~っ!!カワイイ~っ!!」 兄バカだな‥ KIYOは白いフリフリドレスを 花音ちゃんにあてて デレデレしていた。 確かに‥可愛いけども。 「真理リ~ン‥どう‥?」 「う~ん‥可愛いけど‥ 花音ちゃんもう 子供じゃないからね‥ ん~コレはどう?」 私は少し大人っぽい シャンパンゴールドの タイトなドレスを選んだ。 「うん♪コレにする~♪」 KIYOは‥ 白いフリフリドレスを ガウ~~っと噛んで 涙をこらえていた‥ KIYOの中では 花音ちゃんは永遠に フランス人形の イメージなんだろうな‥ 永遠の‥可愛い妹だもんね‥
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